孤独のグルメがとにかく面白い

このドラマを始めて見たときは、ひきこもりだった。

あの頃は家にずっといて、ネットをしないでテレビばっかり見ていた。

たまたま見ていたチャンネルで孤独のグルメをやっていて、たまたま最後まで見た。

最初はボーっと見ていただけなので、特に面白いとか感じなかったけど、何回か見ていくうちにだんだんと好きになっていった。理由はよくわからないけれど、また次が見たいと思わせる謎の魔力があった。


ひきこもりではなくなって、精神科に通うようになったころからネットをよくするようになり、次第にテレビを見る機会が減っていった。それに合わせるように孤独のグルメからも遠ざかっていた。


しばらく見ていなかった孤独のグルメにまた出会ったきっかけは、アベマTVだった。アベマTVでは毎日11時ごろに必ず孤独のグルメを放送している。テレビから遠ざかりネットに浸っていた私に、ちょうどいいタイミングで孤独のグルメが向こうから近づいてきた。


アベマTVの孤独のグルメは全エピソードを繰り返し放送しているので”孤独のグルメファンとして毎日見続けて全エピソード制覇しなければ!”と思い、毎日アベマTVで孤独のグルメを見ていた。


全エピソード制覇した後も、まだ見たい欲求が消えず、同じエピソードも繰り返し見ていた。


最近はアベマTVで見る機会は減ったけど、YouTubeにアップされているのを時々見ている。



孤独のグルメはなぜこんなに面白いのか。


私はその理由がよくわかっていないのだが、おそらく、特に争いが起きない平和なストーリーだからかなと思っている。


どこにでもいそうな平凡なおじさんが、ひたすら好きなご飯を食べる。時にはがっつきながら、時には汗をかきながら、常に笑顔で美味しそうにご飯を食べる。


どこにでもあるような日常だが、その日常がいい。

平和な日常こそ我々現代人の癒しになる。

おじさんが美味しそうにご飯を食べるという癒し。

穏やかな日常が流れていく癒し。

美味しいご飯を食べるという幸せは、人類が共通して得ることのできる癒しなのだ。


このドラマは孤独なのがいいのだろう。と言うか孤独でなければいけない。誰かと一緒にご飯を食べるのは気をつかってしまう。誰からも邪魔されずにご飯を食べるから、このドラマは我々に癒しを与えてくれるのだ。


ただ、こんな平凡なおじさんがご飯を食べるだけで癒されるという現代はいかがなものだろうかとも思う。


誰だってご飯を食べるときくらいは楽でいたいものだろう。誰からも邪魔されたくないものだろう。


現代は雑念が多すぎる。雑念社会だ。


たまには孤独のグルメの主人公のように、1人で美味しいごはんを無我夢中で幸せに食べたい。


孤独のグルメの魔力は無限大だ。