「限りなく完璧に近い人々」(角川書店)マイケル・ブース 黒田眞知

地球上で最も幸福で、誰よりも信頼できる、成功している人たちが目の前にいたら、どこかしら欠点があるに違いないと、X線にかけてヒビ割れを見つけようとあら探ししたくなるのが人間の性というものだ。それは、私がこの本の全編を通して抑えきれなかったかもしれない本能でもある。この本を読まれる北欧の読者がいたら、どうか許していただきたい。やっかみだと思って気が済むなら、どうぞそう思ってください。

あとがきにこんなことが書いてある通り、この本は、幸福度の高い国々に住む人々のあら探しをしたものです。


幸福度の高い人々の生活は本当に幸せになのか?という疑問を持った著者が、北欧の国々のあら探しをします。





本では、デンマークアイスランドノルウェーフィンランドスウェーデンの5ヶ国を取り上げています。


著者はこれらの国々に住む人々を「スカンジナビア人」であると考察しています。


スカンジナビア人は積極的に前に出ない内気な人間だと述べています。


節度や平等性が高く評価される北欧においては、シャイであることは社会的なハンデとはみなされない。むしろ節度や慎み深さ、進んで人の話に耳を傾ける優れた資質の表れととらえられる。

No.4694


本を読んでいて、北欧の人々は日本人に近い気質なのだということがわかりました。


海外の人々(欧米の人々)は社交的なイメージがありましたが、これを読む限りでは、それは間違ったイメージなのだと思いました。


類似点は著しく多い。充実し、行き届いた社会保障制度があること、社会的団結力や人同士の結びつきが強く、集団主義的であること、経済的平等性が高く、自虐的なまでにリコリス好きであることーすべて北欧の人々に共通した特徴だ。

No.2425


日本と同じです。村社会ですね。


つまり「私もほかの人と同じように重要な人間だから、自分のショッピングカートを人のカートにぶつけながら押しのけて進む権利がある」ということらしい。スカンジナビア人のこの野蛮なまでの行儀の悪さを、おそらく生涯、私は正面から受け入れることはできないだろう。

No.2441


日本はそんなことない…と思いましたが、セール品に群がるおばちゃんの映像が浮かんできました…。


まぁこれに関しては日本のほうがマシかもしれません。


調査によると、50%以上のデンマーク国民が、前年、一切の税金を払わずに商品またはサービスを購入し、それ以外の30%が、適当なオファーがあればそうしたかったと答えた。


No.1298

言い換えれば、政府は、公務員や給付金の受給者たちが脱税することを、デンマークの民間企業を守るためとして見逃し、その民間企業が公務員の給与や受給者の給付金を払っているということになる。ひじょうに実利的かつスカンジナビア的解決方法だ。同じ手法はスウェーデンノルウェーフィンランドでも採られている。

No.1314


商品に対する税金を高くすると、闇市場が形成されるのはどこの国でも同じようです。




感想

あら探しと書いてある通り、北欧の人々の欠点をあげつらった本なので、読んでいて嫌な気分になりました。あと、ヨーロッパ的な皮肉の表現が多くて、読みにくかったです。さらに、知らない地名・人名のカタカナもたくさん出てきて、読みにくかったです。


北欧の人々が日本人と同じような気質を持っていて、村社会的であるというのは非常に参考になりました。


移民が多い国は交渉のために言語コミュニケーションが活発になるけれど、移民の少ない国はお互いの価値観を理解しているので、言語コミュニケーションをとらなくてもわかり合える。よって、寡黙になる。


移民を入れる入れないで議論になっている、現在の日本にも関わる話題だと思いました。読んでよかったです。



読みにくかったけど…。



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