少し前、荷物を投げつける宅配員の動画が話題になりました。
私が初めてこの動画を見たとき、少し笑ってしまいました(笑)。
なぜ笑ったのだろうかと、自分でも不思議に思ったので、少し考えてみました。
私は誰かの荷物を全力で投げつけることができません。自分の荷物でも難しいです。ためらいが生じます。
これは、「ものは大切に丁寧に扱わなければならない」というすり込みがあるからです。頭に血が上っているときもできません。なので、あの宅配員が少しうらやましかったのです。私は「全力で何かに感情をぶつける」のが苦手です。いつも冷めてます。
全力でお客様の荷物を投げつけた宅配員は、私にとって"代わりに怒りをぶつけてくれた存在"でした。仕事や社会に対する不満を「お客様の荷物」という「怒りの象徴」にぶつけてくれました。これが、私に爽快感と共感を感じさせました。
「お客様の荷物」は大切に扱わなければならない。しかし、疲れとストレスが溜まってイライラしている。この原因は何なのか?
イライラの原因は?
↓
仕事してるから
↓
仕事はどこからきているのか?
↓
お客様
↓
お客様の荷物
イライラ=お客様の荷物
一切のためらいもなく、全力で荷物を投げつける様に、爽快感と共感を得たことが、私が笑った理由です。
もちろん、お客様の荷物を投げつける行為はしてはいけません。大切な荷物に傷をつけてしまいます。運んでいる荷物は自分のものではなく、他人のものです。自由に扱って良いものではありません。怒る人も多いでしょう。
しかし、仮に私の荷物があのような扱いを受けたとしても、私はなんとも思いません。中身が柔らかいものであれば傷がつくことはないですし、壊れてしまうようなものなら弁償してもらえるだろうと思っているからです。
私の荷物でストレス発散できるなら、勝手にやってもらえばいいです(笑)。壊れるものは弁償が必要になるので避けるべきだと思いますが、柔らかいものなら特に問題ないでしょう。おそらく、私にもバレないですね。
私がネット上で調べたかぎりでは、この話題は「経営者の責任」だそうです。荷物を投げつけた宅配員ではなく、大量の宅配便を利用する消費者でもなく、労働環境を悪くして宅配員にお客様の荷物を粗末に扱わせてしまった「経営者の責任」だそうです。
自分の荷物を宅配員が粗末に扱った場合、怒るべき相手は宅配員ではなく、コールセンターの従業員でもなく、仕事を与えてしまった消費者でもなく、経営者です。間違えないようにしましょう。
私にとってこのニュースは、一種のカタルシスだったのかもしれません。ありがとうございました。