「アリエナイ理科ノ教科書」を読んでみた

ー本書には過激な暴力表現、不謹慎な文言、差別的な記述、偏った思想がふんだんに含まれています。分別のないお子さまの手の届くところには置かないでください。ー


裏表紙には、こんなことが書いてあり、表面では骸骨が笑っている。こんな本はなかなかない。いくつかの県では、この本は有害図書に指定されているらしい。


中身はどんなものだろうと、開けてみると、


ポン中必殺の注射術に勇気を出してNO!

これがわかれば自殺も毒殺も確実!

自分だけの極悪実験室を作ろう!

身近なものからいろいろドラッグ合成

3大麻薬の合成で覚えるアングラケミストへの道

電気の力で弾丸発射! 火薬不要未来兵器

レーザー光線装置から光学兵器のヒントを探せ!


何やら危なそうな言葉が並んでいる。


しかし、中身はかなり専門的な生物、化学、物理の解説が書いてあり、確かに教科書という名前がつけられているだけはある。(文章が話口調で、かつ冗談が混じっているので非常に読みづらいけど)


まず初めに書いてあるのは、暗黒生物(ゴキブリ、蚊、ダニ、ヒル、ケムシ、ノミ)の捕獲方法と飼育方法だ。各生物の基本情報と捕まえ方、増やし方が図を用いて丁寧に説明してある。(読みづらいけど)


例えば、台所の定番クロゴキプリは、個体密度が高くないので、都会の森で捕獲するのが良い、と書いてある。都心部の公園はゴキブリのたまり場で、4〜5月が狙い目らしい。夜の噴水の側などは、水のニオイに引き寄せられたゴキブリがわんさかいて、凶悪な量になっているそうだ。

捕獲には、ペットボトルとプラケースを用いて行い、飼育・繁殖は適当に行っても問題なく増え続けるらしい。ゴキブリは他の暗黒生物よりも育てやすく、増やしやすい生き物だそうだ。(何人が実行に移したのだろうか、とても気になる)



教科書には、他にもイオンレイガン(ワイヤレススタンガン)の作り方を解説している。


スタンガンは、相手に密着しなければ効果がない。非力な女性がとっさに男性の腕力をねじ伏せて電極を当て続けるなんて、訓練でもしてない限りムリだろう。なので、離れた状態でもダメージを与えることのできる、イオンレイガンが活躍する。

この武器は、狙った相手をビリビリと不快な目にあわすものから、町中感電させられるクラスのものまで存在する。理論的には実現可能な兵器である。らしい。


これは、コッククロフト・ウォールトン回路の知識があれば、設計できる。(実際にどう設計すればいいかは、実際に本を買って確かめて下さい)


教科書通りに設計したイオンレイガンは、スイッチオンすると、スプレーを吹いているような音がするらしい。さらに、インスピレーションを感じた人は、未来を生き抜く選ばれし戦士になるらしい。(よかったね)



文章は本当に読みづらいですが、中身は本当に専門的で、詳しく書いてあります。


一風変わった科学知識を得たい方には、オススメです。